怪異ハンター

もともと裕太の魂は寿命を迎えていたのが原因かもしれない。
でも、裕太の心臓はまだ動いていたのだ。
「裕太くん、お見舞いにきたよ」
輝が床頭台の上の花瓶に新しい薄ピンク色の花をいけた。
甘い花の香りが病室にふわりとかおる。
「早く目を覚ましてくれよ。じゃないとつまらないじゃないか」
拓が目を閉じている裕太の手をギュッと握りしめて言う。
そして優が裕太の頭を優しくなでた。
「ずっと体を貸してくれててありがとう。ちゃんとお礼を言いたいから目を覚ましてくれないかな?」
懇願する優に、裕太は答えない。
規則正しい呼吸を繰り返しているだけだ。
優の魂はまだ近くにあるはずだけれど、戻ってきてはいない。