怪異ハンター

効果があるのかどうかわからない。
だけど今はこれしかできなかった。
憎い鬼から与えられた自分たちの力を信じるしかない。
「心・狂」
「心・止」
何度目かのチャレンジをしたとき、外から悲鳴が聞こえてきた。
そしてこちらへ近づいてくる足音も。
輝が警戒してドアを見つめた時、それが大きく開かれたのだ。
「おのれ、なにをした!」
赤鬼が更に顔を真赤にして怒っている。
ドアから外を確認してみると、赤鬼の少女が心臓を押さえて苦しんでいるのが見えた。
一瞬輝の胸がチクリと痛む。
だけどこれは自分の命を守るためだ。
「心・狂」
「心・止」
ふたりの声はとても静かで、だけどまっすぐに鬼ヘと突き刺さった。