怪異ハンター

拓が弟を止めようとしたけれど、一歩遅かった。
弟はリビングのドアに手を伸ばして、開けてしまっていたのだ。
そしてその光景に真っ青になり、固まっていた。
『どうしたの?』
輝が弟の体を押しのけるようにしてリビングへ入り、電気をつけた。
続いて拓も。
そこには大きな赤い鬼が立っていた。
赤い鬼は体に黒いモヤをまとっていて、それがゆらゆらと揺れていた。
今ならそれが怪異のオーラであることがわかる。
鬼の足元にはお母さんとお父さんが転がっている。
どうして転がっていると思ったのか、それは見たままを表現した結果だった。
ふたりの体は血だらけで、鬼の長い爪にはお母さんの髪の毛がこびりついていた。