怪異ハンター

マンホールの怪異の匂いがまとわりついているから、裕太の匂いを感じとることができない。
もし裕太が怪異でその姿を表していたとしても、その匂いはマンホールの匂いとごちゃまぜになってしまっている。
「そんなに怖がらないでよ。ちゃんと説明するから」
裕太の笑い声が土管の中に反射する。
「私達にはたしかに弟がいる。でも裕太くんに話した記憶はないんだけど?」
輝も警戒しながらそう答えた。
話した覚えのないことを知っている。
どう考えても今の裕太は怪しかった。
「うん。聞いてないよ。だけど知ってる。だって僕がその兄弟なんだからね」