怪異ハンター

怖いけど、泣きそうだけれど、今は自分が頑張らないといけない時だ。
スゥッと息を吸い込んで、輝は両手の指でひし形を作った。
そして目を閉じ、集中する。
「できる。私にならきっとできる!」
自分自身に言い聞かせてカッと目を見開き、全身の力を込めて「心・止!」と叫んだ。
次の瞬間『ギャア!』と悲鳴が聞こえてきたかと思うと、壁や床から伸びてきていた手が消えた。
「手が消えた!」
輝が喜んでいる間に拓が出口へと走った。
そして大きく扉を開く。
月明かりが店内に入り込み、輝は台から飛び降りた。
「行こう!」
ふたりは手を取り合って店から脱出したのだった。

☆☆☆