怪異ハンター

その月明かりの中に浮かぶように輝が座っていて、その体がガタガタと震えているのがわかった。
右手にはあの手鏡を持っている。
「輝!?」
どんどん頭が覚醒してきて飛び起き、拓は輝に駆け寄った。
「拓……鬼が……鬼が……」
まるでうわ言のように弟の名前を繰り返すその視線は手鏡へと向けられている。
「落ち着いて、鬼ってなんだ?」
「いるの。ここに、いる!」
輝が 叫んで手鏡を拓へ見せてきた。
一瞬月明かりの反射に目を細め、それから手鏡の中を覗き込んだ。
そこに写っていたのは、顔の左半分が鬼になった自分の姿だったのだ。
ヒュッと息を飲む拓。
「い、いるでしょう? 半分鬼になった私が」
「輝が?」