しかし翌朝、俺と風間は飛べなかった。
いいや、正しくは、戻ってきてしまった。
爆弾を積んだ戦闘機に乗り込み、予定どおり明け方に出撃したはいいものの、途中で風間の機体に燃料漏れが生じ、俺たちは共に戻ってきてしまったのだ。
《進路変更して不時着しろ風間…!》
《不時着…?そんなのできるか…ッ!!だったらこのまま突っ込んだほうがマシだ!!》
《敵艦を見る前に無様に爆発したいのか…!!そんなもの…洋子さんにどう顔向けするんだッ!!》
《っ…、》
《俺が案内する…!!》
これが風間と交わしたノイズだらけの無線での会話だった。
つまり俺は、俺自身は、燃料漏れでもなんでもない。
ただ風間のトラブルを口実に戻ってきた臆病者。
「なにをやっとるんだ貴様らはッッ!!」
「ッ、」
「覚悟が足りないからそうなるんだ!!散っていった仲間たちに申し訳ないと思わないのか…!!」



