1945年、君を迎えに行く。





握手したでしょ、ちゃんと。


腰抜け、腑抜け、臆病者、唯一当てはまっているものは臆病者かもしれない。

あんたは臆病だ、すごく。



「っ!これ……、」


「…俺は、ぜんぶ知ってる。志緒が過去に何度か戻ったこと、そこで“俺”に……会ったこと」



目の前に出されたそれは、あったけど無くなったはずのもの。

ふたりでプリクラを撮ったあと、私は過去に行き、そして現代に戻ればあの日をまた繰り返した。


そのとき繰り返した1日で、私はあえてプリクラは撮らなかったのだ。


けれど、今、鳥海は持っている。

つまり戻ったはずの1日は、鳥海と私は戻っていなかったということ。



「あと……これもだ」


「………うん」



もう1枚差し出された、同じもの。

計2枚のプリクラを持っていた鳥海に、私のなかで納得した気持ちは確かなものだった。


これはあの時代で、飛べなかった青年に渡してきたものだろう。


それをちゃんと持って、きみは、この時代に来たんだ。