ガタッと立ち上がってまで、物理的に距離を空けた。
マッサンの「研究」という言葉はものすごく安心感がない。
下手したら壊されちゃうかもしれないし、不思議なものだからこそ容易く渡せないのだ。
変なことされて過去に戻れなくなったら嫌だし…。
「いいじゃないか少しくらい。君が持っているより価値を見出だせるかもしれないぞ」
じり、じり、と。
眼鏡のレンズを光らせてまで詰め寄ってくる。
慎重になりながら背後に足を滑らせる私、タンッと、背中があるものにぶつかってしまい。
「わっ、うわっ!」
バサバサバサッ───!
資料棚だったらしく、次から次に落ちてきては床は散らかり放題。
「まったく…。ええい触るな、あとは僕が片付けておく」
「マッサンも悪いよ?あーあ、でもちょっと詰めすぎだったんじゃないの?」
「いい。大事な資料もある、気安く触らないでくれ」
「そんなに大事なら金庫にでも───……、………なに……これ、」



