「戦争末期はそうだが、元々パイロットは当時の人気の職業だったんだ。男は1度は空を自由に飛んでみたいものさ。それに、当時のエリート街道の象徴だったからな」
「…それってさ。男としての見栄、みたいな?」
「ああ、それもあっただろうな。勲章で評価されるとなれば、アイドル的存在だったろうよ」
「ふーん…」
今でもパイロットといえばかっこいいイメージはあるけれど、なんていうか「選ばれた人がなる」印象が強い。
現代であればほとんどの人間は無難な職業を選ぶし、医者や弁護士、IT企業とかベンチャー企業勤めとかも普通にエリートっぽい。
「それで、花折」
「…ん?」
「この前のサイコロはどうした。…まだ持っているのか」
「もちろん。だってかなり高価なものなんでしょ?売らない売らない、家宝にするよ」
「…そうか」
信じてないくせに、気にするんだ。
もうとっくに忘れられてると思ったよ。
「それ、僕がしばらく預かっておこうか」
「え?」
「研究させてくれ」
「だ、ダメに決まってる…!!怪しいことに使わないでマッサンっ」



