1945年、君を迎えに行く。





『鳥海 隼人、17歳。…よろしく』



今みたいに右手を差し出して、初対面のくせにそうじゃない顔で私だけに特別な挨拶をしてきて。

「…は?」って、思わず言っちゃったんだよね。



「シフォンケーキ。…またいっしょに食べにいこ」


「………よろ、しく」



ぎこちなく交わされた、握手。

その瞬間、やっぱりかと、フラッシュが視界を覆った。



「なん…ッ、おいっ、どこに行くんだ…!」


「これっ、あげる…!友達のシルシ!!ちょっとしばらく遠くに行くかもだけどっ、そっちでもちゃんとあんたと友達してるから安心して…!!」



この時代にはぜったいに無いもの。


小さな写真が何枚も合成された一風変わった写真を渡して、私はイタズラに笑う。


だってこれで戻ったら、また戻る前の1日を繰り返すわけでしょ?

そしたらプリクラ、たぶん消えるから。
また撮りに行かないとダメじゃんか。


ああでも、杠さんのラブレターは渡さなくて済むのかな。


喫茶店はマスターが良い人だって分かったから、また必ず行こう。