1945年、君を迎えに行く。





こんなにも嘘を信じ込まれてしまうと、罪悪感だけが残る。

嘘も方便。
乗り切るためには仕方がない。



「そういえば名前、まだ聞いてなかったわね」


「あ、すみません…志緒っていいます」


「シオちゃん。珍しくて素敵な名前だこと」



急須から湯呑みにお茶を注ぎながら、この場所にいる鳥海のお母さんは力なく微笑んだ。



「あの子は生まれつき心臓が弱くてねえ。パイロットを諦めるしかなかったの」



思い出した、ゲームセンター。

プリクラを忘れたように真っ先に向かっては、操縦レバーを慣れたもののように握っていた。


現代の鳥海とはまた別人のはずなのに、どうしてこんなにも重なってしまうんだろう。



「士官学校にまで通ったけれど、帰ってきてしまった。兵隊さんにもなれんくて……この町では少しね、毛嫌いされているのよ」


「そんなの…しょうがないじゃ、ないですか」



病気なんだから。

心臓が生まれつき弱いんだから。


丈夫に産んであげられなかった自分のせいだと、お母さんまで自分自身を責めているような気がして。


私のほうが悔しかった。