どういうこと……?
だってこの時代の鳥海は兵士のはずでしょ?
マッサンが言っていたことを照らし合わせるなら、1回目の前回は知覧という場所にいたはず。
あそこは陸軍の基地があり、飛行場もあると。
「ここは……知覧、ですか?」
「…!!」
「え…?ちがうの…?」
目を開いたあと、ギリッと歯を噛んでまで鋭く睨んでくる。
「ね、ねえ、」
「さっさと帰ってくれ」
「ちょっと、よしなさい隼人…!」
「…俺の前で2度とその地名を口にするな」
母親に咎められたとしても気にすることなく、私に冷たく言い放って彼は家を出ていった。
知覧という言葉は言ってはいけないらしい。
聞くだけで怒りが込み上げるほどの何かが、あるらしいのだ。
「…ごめんねえ。あの子はね、あなたに怒ったわけじゃないのよ」
「そう…なんです、か」
明らかに私に怒ってましたけど…。
「きっと自分自身が許せないだけなの」
「…自分自身……」
「あなたは知覧の子なのかい?」
「…そう、です」
「そりゃあ、苦労したでしょうに」



