1945年、君を迎えに行く。





「さ、上がって。すぐに温かいお茶を用意するからね」


「…すみません」



かなり立派な一軒家だ。

足場が安定しない細道の先に、こんなにも門構えからきちんとした2階建ての古民家があるなんて。


上がってすぐ、仏壇を見つけた。


遺影に映った男性は勇ましく着こなした軍服姿に、胸に勲章のようなものが付けられている。

見るからに上の立場だったのだろうと、素人目にも理解できた。


………似ている。



「母さん、これから製薬所のほうに行ってく───」


「え…っ」



そのとき。

階段を駆け下りて居間に顔を出した青年と鉢合わせた瞬間、私はつい小さな声を上げてしまった。


疑い深い目に変わった彼とは反対に、身を乗り出すように口を開いてまで。



「と、鳥海!なんでここに……!」


「…だれだ。どうして俺の名前を知っているんだ」


「え…?だれって、志緒だよ!まえ、山のなかで……」



あれ…?

ちょっと待って、おかしい。