1945年、君を迎えに行く。





隼(はやぶさ)という愛称で呼ばれた、それは彼の名前が使われた戦闘機。

陸軍を代表する戦闘機として、この大東亜戦争における主力として運用された飛行型兵器だ。


優れた運動性能を持ち、初期の頃は海軍最強で無敵と謳われた零式艦上戦闘機が右腕だとするなら、この隼は左腕と言っても過言ではなかった。


ここにいる君は、そんな戦闘機に乗り。

何百キロもの爆弾を積み、片道分の燃料しか渡されず、敵軍の空母へと突っ込む決死作戦を行う若き兵士であったこと。



「まって、ねえ、待ってよ…、言ったじゃんっ、約束したでしょ…!!次会ったときはって……」


「…ああ」


「約束…した、でしょ……、だって…、あんなに行きたがってたでしょ…!!スマホも写真もっ、嬉しそうにしてたじゃん……っ、そのために鳥海だって───、っ、」



ありがとう、志緒。



「………なん……で…っ」



どうしようもない涙がひとつ、私の頬に落ちた。

同じくらいのぎこちなさで私の身体に腕を回して、その耳元、震えながら彼は笑う。




「─────………」




わずか18歳の君は。

ひどく勇敢で臆病で、いつも傷だらけで、やさしかった。