1945年、君を迎えに行く。





「はあ…。このあと時間ある?」


「…なにかあったのか?」


「うん。ちょっと…話したいことある」



放課後のショートホームルームが始まる前、あまり目立たないように声をかけた。

見つめ合うこと、数秒。



「…わかった」



そんな神妙な面持ちを向けられるほどのことじゃないんだけど…。


渡された手紙は、外側から触っただけで分かった。

かなりの厚みだ。
便箋5枚分くらいはある気がする。



「……なあ、志緒」


「ん?」


「ここは…なんだ」


「なにって、喫茶店だけど」



メニュー表を見てどれにしようか迷う、15時30分。


鳥海を連れてきた場所は、少し住宅地に入った外れにある小さな純喫茶だった。

いつも通るたびに気になっていて、チラッと覗いて断念しての繰り返しで。


常連さん御用達なのかな、新規は迎えられないかな、などと考えてしまってなかなか踏み込めなかったのだけれど。


鳥海という盾を使って、やっと入店できた今日。