「でも鳥海って、ふつーに格好いいよね。ほかの男子にはないオーラ?みたいなのあるし」
「わかる。あの堅さが逆にいいんじゃない?ミステリアスなほうが知りたくなって追いかけたくなるやつ」
「心臓が悪いって言ってたけど。いつも体育は休んでるし、それってさ……そーいう、えっちなコトできないのかな?」
「ゴホッ…!!」と、思わず私は身を潜めていた個室内で噎せる。
「やばっ!聞かれた!」
「もー!サイアクっ」
バタバタと忙しく逃げていった足音。
ポツンと静寂に包まれてから、私はゆっくり個室を出た。
17歳、17歳。
我々は高校2年生。
この歳にもなれば誰と誰が付き合ってるだの、可愛いだの格好いいだの、そういった類の話は無いほうがおかしい。
「なんつー会話だ…」
どこかで聞いたことがある。
女同士のウワサ話のほうが男より何倍もエグい、と。



