1945年、君を迎えに行く。





「……どうして…、なぜ……また来てしまったんだ、」



色褪せた軍服姿の彼もまた、私の姿を確認すると目を開いていた。


革製の航空帽ひとつ、外されたゴーグルと航空手袋。

パラシュートも付けていない状態に、私は何よりホッとした。


そんな青年は一瞬泣き出しそうに瞳を揺らせてから、気を引き締めたように捉えてくる。



「せっかく戻れたのになんで来たんだ…!!きみは…、おまえは、未来なんだぞ!!」


「っ、」



迫りくるような圧迫感は、焦りだった。

ほかの兵士に比べてとくに落ち着いていた彼は、珍しいほどの焦燥感のなかで私に訴えてくる。



「……だからだよ。未来だから、ここに来たんだよ」


「………、」



間に合った。
間に合ったんだ。

神にも、時間にも、運命にも。

私は逆らって抗った。



「行こう鳥海。一緒に未来に───」


「志緒」



けれど掴んだはずの腕に、実感がなかった。

ドクリと血液から込み上げてくるは、恐ろしいほどの違和感。