1945年、君を迎えに行く。





声がする。

サアサアと流れる川から、甲高い女の子の声だ。


思わず私は隠れながらも茂みの先へと足を進めてみれば、こんな寒さのなか川で洗濯をしている数人の女の子たちの姿があった。



「あれって……モンペ?」



今の時代で履いている人、いるんだ…。


みんな同じような三つ編みヘアに前髪をピンで留めて、私と似たシャツを着て、どこかで見覚えがあるな…と考えてしまったのは。

いつかに講演会に来て話をしてくれた女性が、当時の女学生たちを説明してくれた内容と重なるからだ。



「キャッ!!またシラミじゃ!もう嫌ぁ〜!!わっ、うわぁ…っ!!」


「ほーら。そげんことばっかゆっちょるからバチが当たったわ!」


「つめたぁい…っ!!」



ひとりが川に尻もちをつくと、仲間たちが笑顔を見せ合う。


そのまま流れたら大変なことになるよね。
どんぶらこどんぶらこって、鬼退治にでも行くの?

いやいやハルミには無理よ。

おばさんもおじいさんもこんなお転婆娘、願い下げじゃない───?