1945年、君を迎えに行く。





────シュンッッ、ドテッ!!!



「いったぁ……、なに……もう、」



やっと重力が戻ってきた。

体感としては15秒くらいだったけれど、ずいぶん長くも感じた。


あれ……?



「……どこ……、…なにここ」



山。

よりも、一言で言うなら、深い森の茂み。


あまり遠くない場所から聞こえる川の流れる音と、すぐに肌を冷やした寒さに身震いが起きた。

6月特有の湿気を含んだ今さっきまでの空気と、何か、どこかが違う。


………言うなれば、違和感、だ。



「なんで私……外にいるの…?」



夢……?
にしては匂いも肌触りもリアルすぎる。


さっきのあの初めての感覚は何だったんだろう。

身体が重力を忘れたような、あの感覚は。



「ヤエちゃん〜、あと何枚あっとー?洗っても洗ってもぜーんぜん終わらん!!もうっ、つめたっっ」


「仕方なかよ!これがウチらの仕事と!」


「え〜、そろそろ休憩してよかじゃなかとー?」


「そげんばっかゆっちょったら、また怒られても知らんからね!」