1945年、君を迎えに行く。










────託されたチャンスは1回。
焼けるように熱いサイコロ。

慣れきらない感覚のなか、目まぐるしさを取っ払うように藪の中を走り抜ける。



「っ…、ふざけんなアメリカ……っ」



頭上を飛んでいく機体は尊い命。


片道分の燃料と爆弾を積んで次から次へと空を駆けていく不安定さに、行き詰まった焦燥感が飲み込んできそうだった。


アメリカにぶつけたって仕方がない。

戦争を始めたのは日本でもあり、どちらにもどちらの正義のぶつかり合いだ。


おねがい、間に合って。

鳥海、お願いだからここに居て。



「どこ…っ、鳥海…ッ!!」



ろくに整っていない足場を駆けるたびに、ペキ、ジャリッと自然が鳴る。

掻き分けた雑草に肌がピリリと切れては痛痒い。


この土臭く野暮ったい空気を味わうのも最後なのかと思うと、何とも言い表せない喪失感のようなものがあった。