1945年、君を迎えに行く。





「いっしょにっ、いくの…!」


「志緒…」


「私…っ、ぜったい鳥海の手を離さないから…!」



なにかを持ち帰れる保証はないし、今までも試したことはない。

けれどやったことさえ、ない。
それならやってみるのもひとつの手だ。


こんなにも過去を変えて関わっているのだから、時空の歪みはそこに対抗しに来るだろう。



「だから鳥海…、私といっしょに来てくれる…?」



時間を狂わせる。
運命に、神様に逆らう。

夢想的で絶望的な歪みの調整を1度経験した私は、向こうにいる隼人にも顔向けできなくなる。


“隼人”を選んでここにきて、私はまた“鳥海”のために世界を壊そうとしているんだから。


……最低だよ。

でも、この人をここに置いていきたくない。



「未来に……私と来てくれる?」


「……いきたい」



頼りない私の手が、まだ完全とは言えなくとも凛々しさのある手で包まれる。


この手は今までどんな苦悩を乗り越えてきたんだろう。

この手は、なにを守るために機体を操縦していたんだろう。


その手が寄りかかる先に私を選んでくれたというなら、喜んで受け止める。