1945年、君を迎えに行く。





「これでおばちゃんの飯を食べるのも最後か…。少し寂しいけど、…おばちゃん」



すると数人は姿勢を伸ばし、揃って敬礼。

代表していちばん身長の高いひとりが声を張る。



「今までお世話になりました!いつも美味しいご飯をありがとう。立派に…、立派に務めを果たして参ります!」



物陰から見ていた私にさえ、鼻の奥が重くなるような絶望が襲ってきた。


未来ある若者が率先して命を絶ってゆく。

国のため、自らに課せられた使命を成し遂げると言って。


このあとだろうか、明日だろうか。



「はは。おばちゃんにだけはそんな顔、させたくなかったなあ」


「そうだ、おばちゃんは笑ってないとダメだよ。おばちゃんの笑顔に俺たちはいつも救われてたんだから」


「よしっ!みんなで歌うか!」



貴様と俺とは 同期の櫻
同じ兵学校の 庭に咲く

咲いた花なら 散るのは覚悟

みごと散りましょ 国のため───、