1945年、君を迎えに行く。





《サランラップ切れてたから、帰りに買ってきてもらえる?》



校舎を出たところで、母からのメッセージに気がついた。

既読をつけたまましばらくその場に立ち尽くしてしまう。


何度も文字を目でなぞって、ゆっくり《ごめん、無理かも》と返信した。


あてはないし、保証だってない。

ただ、ひとつだけ。

心当たりがあるとするなら、彼が気に入っていた喫茶店。


大好物のシフォンケーキがある唯一。



「オレっ、明日の試合ぜったいゴール決めるから!ちゃんと観に来てよ母ちゃん!」


「当たり前でしょ〜?レオの活躍はお母さん、ぜんぶ見逃さないんだから」


「おう!!」



ふと、すれ違った親子を目にして、足取りが止まった。


ランドセルを背負っている男の子と、いたずらに微笑む母親。

買い物帰りなのか、エコバッグを肩にかけた親子は並んで一緒に帰っていく。


………レオ。


そーいえばあんた、サッカー得意だったね。

施設でもいつもサッカーボールと遊んでさ、たまに俊太郎に相手してもらったりして。