悲しいけれど、それが事実。
夢だと思っていたあの記憶こそが、私が花折 志緒として生きていたオリジナルなんだ。
「マッサン…、それだけじゃない。なんか、私…もっと大きなことを忘れてる気がする。忘れちゃダメなことがあった気がするの…」
とてつもなく悲しい出来事を味わって、なにか大きな決意をしたような気がする。
どこかで、私は、大切な誰かのために。
思い出せない…。
オリジナルの世界で私、なにか特別なことをしていなかった…?
「…だったら尚更この世界を閉じなければいけないな」
「うん。この世界にいる隼人を探そう。彼なら何か知ってるはず…。マッサン、それしかない」
「あてはあるのか」
「………うん。ないね」
はあ…と、マッサンらしいため息が、余計私を元の花折 志緒に戻してくれた。



