「とりうみ…、鳥海……っ!!」
探さなくちゃ、すぐに。
サイコロより少し大きな正六面体をぐっと握りしめて、三角兵舎を出る。
「ッ…!!」
ヴーーーーーー!!!
ガガガガガガーーーー…!!
今にもバランスを崩しそうで頼りない2機がまた、知覧の空を飛んでいった。
深緑の機体に赤い日の丸を掲げたシンボル。
本来であればどんなに颯爽に空を駆けていた翼だっただろう。
しかし今はあんなにもぐらぐらと不安定な動きで大丈夫なのかと、勝利の文字さえ浮かばない。
当たり前だ。
何百キロもの爆弾を積んでいるのだから。
「っ…、ふざけんなアメリカ……っ」
くやしい。
悔しい、くやしい。
軍事力はさながら、物資供給さえ比にもならない桁違いな国力。
戦争は技術や性能よりも資源力や数に量、そして分析力が武器だと、こうも思い知らされるとは。
日本は………最初から勝てるわけなかったんだ。
固く握りしめたサイコロは、熱を持っていた。



