1945年、君を迎えに行く。





「ほ、ほんもの…?ねえ…夢じゃないの?これ、夢じゃない…?」


「…これが夢だと思う?」


「わっ…!もうっ、なにするの…!あははっ、だめっ、くすぐったいってば…!」



意地悪な顔をした母は、こしょこしょと脇腹を攻撃してくる。

そんな形で涙が拭われて、お母さんと一緒に部屋を出ようとしたときだった。



「おまえたち、朝から何をやってるんだ?」


「ふふ、困ったもんよねえ。怖い夢を見ちゃったらしいの」


「なんだ、それで泣いてるのか?志緒は昔っから怖がりだったもんなあ」



ほんの少しふくよかで、ビールが溜まっているんだと自分のお腹をよく叩いていた愉快なお父さん。

彼もまた、私の目の前に当たり前のように現れて母と穏やかに笑い合っている。


………信じられない。


信じられないけど、これは現実だ。

ここにある時間なんだ。
これでいい、これでいいの。