1945年、君を迎えに行く。





「僕は、人間というものは何を成し遂げたかではなく……どんな人間だったかが亡きあとも残るものだと思っている」



誰かに、似ていると。

言葉の紡ぎ方、息の吸い方、間の取り方。


どこかで知っていると、既視感。



「鳥海 隼人という人間は君にとって…どんな男だったか。これからを生き残っていく君が、覚えていてやってほしい」



そんなの綺麗事だよ。

ああすればよかった、ああ言えばよかったって、なにもできなかった残された側は後悔をずっと抱えていかなくちゃならない。



「また……戻ってやる…、何度も何度も戻って…、私はっ、ぜったい鳥海に逢いに行くから……ッ」



私のなかで願望だったものが確信的なものに変わった瞬間だった。


戻ればいい。
彼がいないなら、彼がいた頃の時代に。

まだサイコロの「二」と「一」は生きている。


大丈夫…、大丈夫だ。




「…だからやめろと言ったんだ。───花折」




涙で視界が覆われるなか、ひたむきに顔を上げた私は、見開いた目からどんどん雨よりも溢れ出てくる。