1945年、君を迎えに行く。





「約束する。ぜったい…約束しちゃる。なんやってウチらは花鳥風月隊じゃっでね!」



ここに風間さんと鳥海がいたら、どんな顔をしていただろう。

そしてふたりで手を合わせて、「ごちそうさまでした」を心から唱えた。



「そろそろ戻ろうか。私もまた向こうでお手伝いするよ」


「……ま、まだ時間はあんねっ!ウチ、今日は家族んところに泊まろうち思うちょっと。ほらこんな天気やし、じゃっでシオちゃんも一緒に来やんせ!」


「え、でも交代制なんだよね…?泊まるのはさすがに厳しいんじゃ…」


「大丈夫じゃ!ウチで最後やったから」



これは違和感だ。

ヤエちゃんは誠実でしっかり者だから、きっと嘘が誰よりも下手なんだと思う。


なにかを隠していることくらい、わかってしまった。



「ヤエちゃん、なにか───、っ!!」


「シオちゃん…?ちょっ、どげんしたと!?っ、おばちゃん!ご馳走さまっ」



入口付近をたまたま通りかかった人間を目にして、私は意識よりも先に身体が動く。

席を立ち上がって食堂を駆け出て、傘も差さず、背後から追いかけてくるヤエちゃんを気にも止めずに。


旅人のように風呂敷で身なりを隠しながらも、その雰囲気は消えていなかった。