1945年、君を迎えに行く。





「馬鹿なこと言ってるって…わかってるよ。そんなの分かってる。勝手だって、私の自己満足でしかないって。でも私は……鳥海には死んでほしくないって思ってる」



まだ知りたいことがたくさんある。

彼が好きなもの、苦手なもの、どんなときに笑って、どんなときに悲しむのか。


そんな当たり前を、私は何ひとつ知らないから。


とくに隼人は言葉を返すことをしなかった。



(隼人はお母さんに会いたいって思わないのかな…)



ふと、考えてしまった。

この未来にきた隼人は、お母さんとも会えなくなったということ。


………寂しく、ないのかな。



「なんだ、花折。また来てたのか」


「…マッサンも来るなら言ってよ」


「僕もスマホはそこまで必須としてないんでね」



どこかに寄ってきたのか、現れたマッサンはビニール袋を手提げていた。

ゴソゴソと手を突っ込んで、さっそく隼人の前に差し出す。