1945年、君を迎えに行く。





一、二、三。


と、6面のうち3面に書かれていた。

この変わったサイコロをなぜか捨てる気は起きず、私はずっと持ち続けていたのだ。



「……ハヤブサ、」



それは、真っ青な空を一直線に引いてゆく飛行機雲を見つけた鳥海の言葉だった。



「あれは単なる飛行機だぞ、鳥海」



準備室の奥から、マッサンの声が届いてくる。



「鳥海?」


「……志緒。ここは、静かすぎて怖いくらいだな」


「え…?」



見入ってしまうほど、まっすぐ。

恐怖を感じてしまほうど、鋭い。


足を止めてまで彼は、なにを考えているのだろう。



(ぜったい私よりこいつのほうが変わってる…)



なにをしていても、誰と話していても、ヘリコプターや飛行機を空に見つけると必ず意識をそちらに集中させる。

子どもが憧れを抱くような眼差しではなく、そこには苦しさのようなものが混ざっているのだ。


ほら、今だって。



(そんなに苦しいなら見なきゃいいのに)



────…違和感。


そう。

このクラスメイトには、底しれぬ違和感があった。