1945年、君を迎えに行く。





ここにいるのは、私の友達の隼人。

それは十分なほど分かっている。


わかっている……つもりだ。



「…向こうで苦しいことがあったんだろ」


「っ、」


「だから我妻先生も止めてたんだ。…俺だってそうだ」



友達が、死んだの。


私のせいで水を汲みに行ってしまった女の子がね、目の前で撃たれたんだ。


腕が千切れて、身体中にいくつもの穴が空いて、そこから血が噴き出して。

なんて、なんてひどい有り様だっただろう。


もし私が過去に戻らなければハルミちゃんはあんなことにならなかったんじゃないか。

私が過去で関わらなければ、きっとハルミちゃんは生きていた。


ハルミちゃんの未来を変えてしまったのは、私。


私がハルミちゃんを殺したんだ。



「見てくれ、志緒」



こいつは空気が読めないのかと怒りたくなるほど、なんと純粋な表情だ。

私の前に回り込んでまで、隼人はポケットからとあるものを取り出す。


黄色をした、ゴム風船。


めいっぱい空気を吸って、いざ。