「……んだよ、」
唇をぎゅっと噛んだ私は、きっとそんなやり方をしてまでも。
弱すぎて、愚かすぎるやり方をしてまでも。
彼を、止めたかったんだと思う。
「っ、日本は…っ、ッ…、アメリカに負けるんだよ……っ!特攻なんてやってる時点で勝てるわけないじゃん…!!」
「っ…!!なに、ゆっちょるんじゃッッ!!」
「ッ…!」
パァン────!!
血相を変えたヤエちゃんに、私は頬をおもいっきり引っ叩かれた。
「軍神様ん前でなにゆっちょっと…!!日本が負けるわけなかやろッ!!」
「………、」
「そげんことゆったらっ、今まで特攻していった兵隊さんはどげんなっと!?ハルミはっ、ここで死んだハルミはどげんなっちゅうとじゃ…!!お国のために…、誰かのためにっ、みんな命を落としていっちょるんよ…!?」
「……っ」
「っ…、みんなのために…っ、だれもっ、だぁれも…っ、ここには自分の命を自分のために生きられる人間なんかおらんのじゃ……!!!」



