「きみはアレだな。陰謀論ってやつに振り回されるタチか」
すると何かを思い出したかのように、マッサンは背後を気にした。
「こんな風変わりな現代っ子もいるみたいだが。鳥海(とりうみ)、きみはどう思う?」
「うわっ!!」
来るたびに誰も座らないんじゃないかと思う、2人掛けのソファー。
まさかクラスメイトが寝ていたとは知らず、私はすっとんきょうな声を上げてしまった。
「志緒(しお)、授業に遅れるぞ」
むくっと身体を起こしたそいつは、とくに寝ていたわけではなさそうだった。
「と、鳥海こそ…!なに、あんた、いつもそこに寝てるの?」
「…たまたまだ」
鳥海 隼人(とりうみ はやと)。
どうにもマッサンとは遠い親族らしく、高校2年生の4月に転校してきた。
「たまたまって…。てか、転校生のくせに馴れ馴れしい!」
「それは悪かった。でもおまえみたいな人間は嫌いじゃなくてさ」
「…………」



