「わ………」
その頭上。
ブロロロロロローーーー!!!と、濃さを帯びた青空を濁らすような音を発しながら、生き急ぐように飛び立ってゆく小型の飛行機たち。
この距離感で見られるとは思わず、「飛行機だ…」と、あるがままの感想が出る。
けれど隣にいるハルミちゃんは「軍神様、ぐんしんさま…」と、なにかを祈るように必死につぶやいていた。
理解が追いつく前にはドキリと、身体が先に分かってしまったように音を立てる。
「ハルミ!どこ行っちょったと…!皆さんのお見送りは絶対って…!」
「シオちゃんを見つけたと…!ポチが見つけてくれてっ」
「……シオちゃん。またお手伝いに来たと?」
ヤエちゃんも変わらず居てくれたことに、私は思わず気が抜けそうになった。
張りつめていた空気がわずかにほぐれると、私の手を取って「もう今日のお見送りは終わったじゃ」と、私たちが来た道をもう1度戻る。
この先には何があるんだろう。
飛行機が5機、追いかけっこをするみたいに空へと消えていった。



