私のために泣いてくれた若年性がんサバイバーに救われた話

<数年後>

ユノ
「お先に失礼しまーす!」

今日も定時退社。

残業もストレスもほとんどない職場に勤めて数年が経った。

あれ以来、うつ病の再発はない。

メンタルが安定したおかげか、人生は上り調子。

いいえ…これから気になる人と初めて食事に行くから、ソワソワ…?

ユノ
「×付いちゃったけど、むしろバツイチになってよかったって今なら言える。怖いものが減ったし、1番辛かったあの頃を生き残った勲章だから!」

イエリのおかげで、私は自分の弱さを受け入れることができた。

強がって、1人で抱え込んでいた私はもういない。

ようやく「弱さを見せていい、助けを求めていい」と思えるようになった。

あの時正直になって、イエリに「しんどい」と言えてよかった。

本当に大切なものや、私を大切に想ってくれる人が見えたから。



ユノ
「えーと…待ち合わせはこの辺…いた!」

(あぁ…立ち姿…カッコイイ…。)

ユノ…見惚れるのはそこまでにして、一歩踏み出して?

大丈夫、あの人は『×なんか気にしない』って言ってたでしょ?

たとえフラれても、あの頃を生き残った私は何度でも立ち直れる。

根拠のない自信を携えて…いざ出陣よ!

ユノ
「お…お待たせしました!お誘いありがとうござい…ます!」



今日も誰かのために泣き、誰かのためにがんと闘い続けるイエリが教えてくれた。

諦めていた仕事も恋も人生も…大丈夫。

自分の気持ちに正直になれば、きっと道は拓けるって。



―――――END―――――