響け!宝石のカルマート

「クソッ!」

ジョセフは胸元からナイフを取り出し、銀色の光る刃を見つめる。その時だった。

「警察です!そこで何をしているんですか!」

制服を着た若い警察官がジョセフに声をかけた。ナイフを取り出して睨み付ける男など、誰がどう見ても不審者だろう。

ジョセフは警察官を睨み付ける。警察官が腰にある警棒に手をかけながらゆっくりとジョセフに近付いてきた。

「そのナイフを捨てなさい!」

ジョセフは舌打ちをしてナイフを地面に捨てる。警察官が彼を取り押さえようと地面を蹴った時だった。警察官の腹部に衝撃と痛みが走る。警察官が目を下に向ければ、自身の腹部が赤く染まっていた。ジョセフが地面に捨てたはずのナイフは、警察官の腹部に刺さっていた。

「ガハッ!」

警察官は何が起こったのか理解できぬまま地面に倒れる。赤い海が広がっていくのを、冷ややかな目でジョセフは見ていた。

「私の邪魔をする奴は全員死ね」

そう吐き捨てるように言い、ジョセフは振り返ることなくその場から歩き出した。