響け!宝石のカルマート

「さぁさぁ、まずは乾杯しましょう!今日はとっておきのワインを開けようと思っているんです!あのシャトー・ペトリュスですぞ!」

レオンハルトのグラスにワインが注がれていく。バーノンの目はグラスに向けられており、他のパーティー参加者たちはレオンハルトの手土産に夢中になっている。

(まだパーティーは始まったばかりだけど、酔いが回ってしまうと逃げてくれないだろうからね……)

レオンハルトは心の中で呪文を唱えた。

(フラーモ!)

レオンハルトが呪文を唱えると同時に、マーガレットとオルハンが叫び声を上げる。

「ねぇ、煙が上がってない!?」

「火事だ!!みんな逃げろ!!」

マーガレットとオルハンがキッチンの方を指差し、全員の目が向けられる。キッチンからは黒煙が上がり、赤い炎がチラチラと姿を見せ始めた。

楽しい雰囲気は一瞬で恐怖へと変わる。悲鳴を上げながら従業員たちが次々と逃げていく。マーガレットが「店長!早く逃げないと!」と顔を真っ青にするバーノンに言った。