響け!宝石のカルマート

「ヒッポス!」

杖から光が飛び出す。光は馬に巻き付き、手綱へと変化した。レオンハルトは馬に飛び乗り、手綱を手にする。暴れていた馬はようやく大人しくなった。

「よしよし。いい子だ」

馬を宥めながらレオンハルトは馬車へと戻った。そして、御者に切れた手綱を見せてもらう。

「これは……!」

レオンハルトの目が大きく見開かれる。手綱は劣化などで切れたのではなく、明らかに人為的に切られていた。しかし、最初から切り込みなどが入れられていれば御者は気付くはずである。

(手綱を狙撃されたんだな)

ドクドクと心臓が音を立てる。レオンハルトの額に嫌な汗が浮かんだ。



馬車を魔法で直した後、レオンハルトとリズは事務所まで送ってもらった。リズを不安にさせないため、レオンハルトは「手綱が切れてしまっただけだよ」と嘘を吐いたが。

事務所のドアにレオンハルトが手をかけると、中から騒がしいほどの声が聞こえてくる。