響け!宝石のカルマート

「メアリー、思い出してくれてありがと。何としてもそのスケッチブックを見つけなきゃね!」

「スケッチブックなら、隠し場所は限られてくるだろうからねぇ」

マーガレットとオルハンの姿が手鏡の中から消える。早速スケッチブックを探しに行ったのだろう。

「……すみません。私のせいで振り回してしまって……」

メアリーは疲れ切った様子で息を吐く。少し荒れてしまっている手の薬指には、アルバートがデザインした指輪が嵌められていた。レオンハルトはその手を取る。

「振り回してください。私たちは探偵です。依頼人の期待に応えるのが仕事なんですから」

「……ありがとう、ございます……」

メアリーの瞳から、また涙が零れ落ちた。



数日後、レオンハルトとリズはバーノンに呼び出され、またホテルのティールームにいた。指輪のデザインがいくつか思い付いたため、一度見てほしいとのことだった。

「ジッキンゲン様、お嬢様、お待たせ致しました」