「誰もいないね」
ハルが辺りを見回しそう言った。夕食後に二人でまた散歩に繰り出している。
「皆、ラジオを聞いてるんだよ。ちょうど王子の相手発表の時間だから」
「本当に国民みんなの関心事なのね……」
「ああ。ぷらぷら出歩いてるのなんか俺たちくらいだ」
俺の言葉に彼女が笑う。
「ん。」
一歩先から手を差し出した。生温い夜風の中、指を繋いで歩く。
「でも……もしも。指名された女性にすごく好きな人がいたとしたら、どうするのかしら。もう恋人がいるとか」
「そいつの方を捨てるんだろ」
ずばっと答えた。
「え。そういうもの?」
「一国の王子に太刀打ちできる男なんかいないよ。大体、断れないらしいぞ。指名されたら」
「何だか悲しくなる」
「まぁ、きっとどこかの令嬢が選ばれるんだ。そんなゴチャゴチャせずに決まるんじゃないか」
そっか、とハルが頷く。
そのうち、俺たちは例の桜の木の場所に到着した。
ハルが辺りを見回しそう言った。夕食後に二人でまた散歩に繰り出している。
「皆、ラジオを聞いてるんだよ。ちょうど王子の相手発表の時間だから」
「本当に国民みんなの関心事なのね……」
「ああ。ぷらぷら出歩いてるのなんか俺たちくらいだ」
俺の言葉に彼女が笑う。
「ん。」
一歩先から手を差し出した。生温い夜風の中、指を繋いで歩く。
「でも……もしも。指名された女性にすごく好きな人がいたとしたら、どうするのかしら。もう恋人がいるとか」
「そいつの方を捨てるんだろ」
ずばっと答えた。
「え。そういうもの?」
「一国の王子に太刀打ちできる男なんかいないよ。大体、断れないらしいぞ。指名されたら」
「何だか悲しくなる」
「まぁ、きっとどこかの令嬢が選ばれるんだ。そんなゴチャゴチャせずに決まるんじゃないか」
そっか、とハルが頷く。
そのうち、俺たちは例の桜の木の場所に到着した。
