「イーヴァン!」
ベンチからはみ出した足を小突いてやる。
「ちょっと。死ぬわよ、あんた」
んん、なんて唸りながら仰向けになったイーヴァンは、また眠りに堕ちてしまった。相変わらず憎たらしいほど整った顔が陽光に照らされる。
放っておきたかったけれど、一応は知り合いだし。このまま凍死されるのも寝覚めが悪いっていうか。
「ねぇ、ちょっとイーヴァン。大丈夫?」
触れた頬は、思わず手を引っ込めてしまうほど冷たかった。
「めって、言っただろ……」
「え?なに?」
むにゃむにゃ発された言葉を聞き返した時。
「ハル」
誰かの名前を呼んだ彼に
「今、だけ……」
ぎゅっと左手を握られた。
「な、」
体がかっと熱くなる。離して、と言ってみても無駄だった。私の手をしっかり握ったまま夢の世界にいってしまったようだ。
「誰よ?ハルって」
ベンチの隙間に腰掛けイーヴァンの顔をまじまじ見てみると、目の下に隈が浮かんでいる。前に会った時より痩せた気もした。
……そうか。
夢にみるくらい、好きな人がいるのね。
こんなに切ない声で名前を呼んでしまうくらい恋しい人が。
「意外と辛いのね。あんたも」
繋いだ手を眺めため息を吐いた。
ベンチからはみ出した足を小突いてやる。
「ちょっと。死ぬわよ、あんた」
んん、なんて唸りながら仰向けになったイーヴァンは、また眠りに堕ちてしまった。相変わらず憎たらしいほど整った顔が陽光に照らされる。
放っておきたかったけれど、一応は知り合いだし。このまま凍死されるのも寝覚めが悪いっていうか。
「ねぇ、ちょっとイーヴァン。大丈夫?」
触れた頬は、思わず手を引っ込めてしまうほど冷たかった。
「めって、言っただろ……」
「え?なに?」
むにゃむにゃ発された言葉を聞き返した時。
「ハル」
誰かの名前を呼んだ彼に
「今、だけ……」
ぎゅっと左手を握られた。
「な、」
体がかっと熱くなる。離して、と言ってみても無駄だった。私の手をしっかり握ったまま夢の世界にいってしまったようだ。
「誰よ?ハルって」
ベンチの隙間に腰掛けイーヴァンの顔をまじまじ見てみると、目の下に隈が浮かんでいる。前に会った時より痩せた気もした。
……そうか。
夢にみるくらい、好きな人がいるのね。
こんなに切ない声で名前を呼んでしまうくらい恋しい人が。
「意外と辛いのね。あんたも」
繋いだ手を眺めため息を吐いた。
