◇ ◇ ◇ ◇
城の門をくぐるのは半年ぶりだった。
先を歩くマナトの合図を待ちながら少しずつ城に近付くのは、意外と簡単だった。
「10分だ」
植え込みの陰でマナトが言う。
それ以上警備の目を誤魔化すのは難しい、と何度も俺に念押しし、外から窓を開けてくれた。
「ここで待ってる。一番左奥の部屋だ」
窓枠によじ登り頷いた。
初めて足を踏み入れた城内の廊下は、しんとして涼しい空気に満ちている。
真夜中とはいえ幾つも並ぶ扉から誰かが突然出てきやしないかと思うと気が気じゃない。足音を殺して進む。
「……」
部屋の前に立った時。
ハンドルを握る手が震えているのに気が付いた。
「……っ」
扉を開くと、すぐに目に飛び込んできた。
窓際のベッドに横たわる君が
月光に青く照らされていた。
城の門をくぐるのは半年ぶりだった。
先を歩くマナトの合図を待ちながら少しずつ城に近付くのは、意外と簡単だった。
「10分だ」
植え込みの陰でマナトが言う。
それ以上警備の目を誤魔化すのは難しい、と何度も俺に念押しし、外から窓を開けてくれた。
「ここで待ってる。一番左奥の部屋だ」
窓枠によじ登り頷いた。
初めて足を踏み入れた城内の廊下は、しんとして涼しい空気に満ちている。
真夜中とはいえ幾つも並ぶ扉から誰かが突然出てきやしないかと思うと気が気じゃない。足音を殺して進む。
「……」
部屋の前に立った時。
ハンドルを握る手が震えているのに気が付いた。
「……っ」
扉を開くと、すぐに目に飛び込んできた。
窓際のベッドに横たわる君が
月光に青く照らされていた。
