時刻は午前一時をまわっていた。
夜通し勤務の日はいつもこの時間に休憩に入る。休憩室の扉を開けるともっ、と煙草の煙が押し寄せた。
「お疲れさまです」
「おう」
先に休憩に入っていた後輩が一人、煙草を片手に頭を下げてくる。
狭くて雑多なこの部屋は大人が三人も入ればもう限界だ。奥に適当に座り喋っていると、急に後輩が首だけで後ろを振り返った。
「なに」
「何か、足音しません?」
まさか、と笑おうとした俺の耳にも誰かが廊下を駆ける音が届く。だんだん近付いてくるそれに、二人で顔を見合わせた。
「え」
少しだけ扉を開けたその瞬間、人影が部屋の前をすごいスピードで横切った。
── 白いネグリジェに、黒い髪。
「ハ、ハル様?でしたよね?」
「……俺が行く、」
廊下を覗き込む後輩の胸を押し退け部屋の外に出た。彼女の姿はもう、暗闇に紛れて見えなくなっていた。
夜通し勤務の日はいつもこの時間に休憩に入る。休憩室の扉を開けるともっ、と煙草の煙が押し寄せた。
「お疲れさまです」
「おう」
先に休憩に入っていた後輩が一人、煙草を片手に頭を下げてくる。
狭くて雑多なこの部屋は大人が三人も入ればもう限界だ。奥に適当に座り喋っていると、急に後輩が首だけで後ろを振り返った。
「なに」
「何か、足音しません?」
まさか、と笑おうとした俺の耳にも誰かが廊下を駆ける音が届く。だんだん近付いてくるそれに、二人で顔を見合わせた。
「え」
少しだけ扉を開けたその瞬間、人影が部屋の前をすごいスピードで横切った。
── 白いネグリジェに、黒い髪。
「ハ、ハル様?でしたよね?」
「……俺が行く、」
廊下を覗き込む後輩の胸を押し退け部屋の外に出た。彼女の姿はもう、暗闇に紛れて見えなくなっていた。
