「……ったく」
ため息を吐きつつ振り返ると、テーブルに着席していたコック達が揃って自分を見ている事に気が付いた。
皆、呆気にとられた顔をしている。
「なんだ?」
「い、いえ。随分気を許されてるんだなぁと思って……お互いに。なぁ?」
「本当。仲良し」
「── あ。」
皆の前なのにハルと普通の口調で喋ってしまった。
慌てて口を抑えるももう遅く、どっと笑いが起きる。
「笑うな。大勢で」
「ご、ごめんなさい。お二人があんまり自然で、可愛くて」
「だって今。あーんて、されてましたよね?マナトさんが。あーんて」
「やめろ!」
顔に集まった熱を、咳払いで逃がす。
「同国人なんだ、偶然な。ロレンツォ様には言うなよ?お妃様にこんな失礼な態度でいる事がバレたらクビだ」
広間に、またさざ波のように笑いが広がった。
「ハル様は本当に可愛らしい方ですね?」
中年の女性コックが目を細める。
「いつも穏やかで、ほわほわーっとされてて。私たちみたいな者にもとっても気を遣って下さって。こんなお妃様初めて」
「癒されますよね」
「……まぁ。そうだな」
照れくささが後を引き、目線を逸らしながら答える。
城での暮らしにも慣れてきたのかハルの表情も幾分和らぎ、俺ともおはようとおやすみくらいは毎日言い合うようになった。
「でも」
先ほどの女性コックが、声のトーンを落とした。
「どうしてかしら。いつも笑顔でいらっしゃるのに。何だかとっても……淋しそう」
書類を揃えていた手を止める。
── やはり
皆感じる事は同じか、と思った。
ため息を吐きつつ振り返ると、テーブルに着席していたコック達が揃って自分を見ている事に気が付いた。
皆、呆気にとられた顔をしている。
「なんだ?」
「い、いえ。随分気を許されてるんだなぁと思って……お互いに。なぁ?」
「本当。仲良し」
「── あ。」
皆の前なのにハルと普通の口調で喋ってしまった。
慌てて口を抑えるももう遅く、どっと笑いが起きる。
「笑うな。大勢で」
「ご、ごめんなさい。お二人があんまり自然で、可愛くて」
「だって今。あーんて、されてましたよね?マナトさんが。あーんて」
「やめろ!」
顔に集まった熱を、咳払いで逃がす。
「同国人なんだ、偶然な。ロレンツォ様には言うなよ?お妃様にこんな失礼な態度でいる事がバレたらクビだ」
広間に、またさざ波のように笑いが広がった。
「ハル様は本当に可愛らしい方ですね?」
中年の女性コックが目を細める。
「いつも穏やかで、ほわほわーっとされてて。私たちみたいな者にもとっても気を遣って下さって。こんなお妃様初めて」
「癒されますよね」
「……まぁ。そうだな」
照れくささが後を引き、目線を逸らしながら答える。
城での暮らしにも慣れてきたのかハルの表情も幾分和らぎ、俺ともおはようとおやすみくらいは毎日言い合うようになった。
「でも」
先ほどの女性コックが、声のトーンを落とした。
「どうしてかしら。いつも笑顔でいらっしゃるのに。何だかとっても……淋しそう」
書類を揃えていた手を止める。
── やはり
皆感じる事は同じか、と思った。
