従業員用の広間に置かれた長テーブルで書き仕事をしていると、どやどやと連れだったコックたちが声をかけてきた。
「あれ、マナトさん」
「休憩か。皆で」
「ハル様にお願いして、アップルパイのレシピを教えて頂いていたんです」
顔を上げたちょうどその時、コックの一人が切り分けられたアップルパイを大きなトレーに乗せ広間に入ってきた。バターの香りが室内に満ち、歓声が上がる。
「あ。お疲れさま」
最後にやってきたハルと目が合った。
その服装にぎょっとする。
「な……なんだ、その格好」
「え?」
思わず側へ歩み寄る。
ハルは自身の着ている黄色い小花柄のワンピースに視線を落とした。
「変?割と気に入ってるんだけど」
「気に入ってるとか、そういう問題じゃない。きちんとドレスを着ていないと、また女王様にどやされるぞ」
「ドレスじゃ、お料理できなくて」
「わかるけど」
「甘いりんごだったから。とっても美味しくできたの。はい」
彼女は持っていた皿の上でパイを一口分切りながらそう言った。
差し出されたフォークを、ついそのまま咥えてしまう。
「……美味い」
「ね?」
カスタードクリームの甘さが体に染み渡る。彼女の料理の腕はもう城内でも評判だった。
もぐもぐ咀嚼した後、ハッと我に返る。
「じゃ、なくて。早くドレスに着替えた方がいい」
「そう?わかった」
「誰か手伝ってやれ」
ハルに付いているメイドの一人がはい、と立ち上がる。
「皆さんで先に食べてて下さいね。」
そう言い残し、彼女は部屋を出ていった。
「あれ、マナトさん」
「休憩か。皆で」
「ハル様にお願いして、アップルパイのレシピを教えて頂いていたんです」
顔を上げたちょうどその時、コックの一人が切り分けられたアップルパイを大きなトレーに乗せ広間に入ってきた。バターの香りが室内に満ち、歓声が上がる。
「あ。お疲れさま」
最後にやってきたハルと目が合った。
その服装にぎょっとする。
「な……なんだ、その格好」
「え?」
思わず側へ歩み寄る。
ハルは自身の着ている黄色い小花柄のワンピースに視線を落とした。
「変?割と気に入ってるんだけど」
「気に入ってるとか、そういう問題じゃない。きちんとドレスを着ていないと、また女王様にどやされるぞ」
「ドレスじゃ、お料理できなくて」
「わかるけど」
「甘いりんごだったから。とっても美味しくできたの。はい」
彼女は持っていた皿の上でパイを一口分切りながらそう言った。
差し出されたフォークを、ついそのまま咥えてしまう。
「……美味い」
「ね?」
カスタードクリームの甘さが体に染み渡る。彼女の料理の腕はもう城内でも評判だった。
もぐもぐ咀嚼した後、ハッと我に返る。
「じゃ、なくて。早くドレスに着替えた方がいい」
「そう?わかった」
「誰か手伝ってやれ」
ハルに付いているメイドの一人がはい、と立ち上がる。
「皆さんで先に食べてて下さいね。」
そう言い残し、彼女は部屋を出ていった。
