背中で聞いていた喧噪も次第に遠ざかり、静まり返った廊下に自身の靴音だけが響く。
腕に抱いた妻は既に寝息をたてている。
「呑気な奴だ」
もう一度ため息を落とした。
出てくる直前、母が鬼の形相でこちらを睨んでいた事を思い出す。また文句を言われるんだろう。戻る前からうんざりだ。
俺まであの場を離れてはいけない、とマナトは言った。そんな事はわかっていた。
しかし、完全に奴に身を預けて眠る妻の姿を見た時。何故だか面白くない気分になった。
……ま、退屈な宴を一時抜け出す口実だ。
ハルを抱え直し部屋へと向かった。
腕に抱いた妻は既に寝息をたてている。
「呑気な奴だ」
もう一度ため息を落とした。
出てくる直前、母が鬼の形相でこちらを睨んでいた事を思い出す。また文句を言われるんだろう。戻る前からうんざりだ。
俺まであの場を離れてはいけない、とマナトは言った。そんな事はわかっていた。
しかし、完全に奴に身を預けて眠る妻の姿を見た時。何故だか面白くない気分になった。
……ま、退屈な宴を一時抜け出す口実だ。
ハルを抱え直し部屋へと向かった。
