昼間のパーティーでのごたごたのせいか、いつもより体が疲れている。
仕事終わりに城内の見回りをしている時、コックたちが固まっているところに出くわした。
「あ!マナトさん。聞いて下さい」
若い男が一人、声をかけてくる。
「どうした」
「今、ロレンツォ王子がいらして。明日から王子様の朝食はハル様がお作りになるそうです」
「え?」
「だからキッチンを使わせてやれと」
「信じられない」「すごいよな」と皆が興奮気味に口にする。
「普段のお食事だって気分で召し上がったり残されたりなのに。食に興味なんて無いんだと思ってた」
「よっぽどお気に召したんだな。今日のレモンパイ」
話題は昼間パイを作った彼女にうつっている。
「コース料理のデザートだから、さっぱりめの方が良いんじゃないかっておっしゃって。クリームを牛乳じゃなくて水で作ってらしたの。味見させてもらったけど、全然しつこくなくて美味しかった」
「レモンの皮も使ってらしたでしょ?あんなに香りが立つんだって驚いちゃって。ハル様には本当に助けられたわ」
何だか専門的で付いていけないが、彼女が賞賛されている事だけは伝わってきた。
控えめな笑顔が頭に浮かぶ。
「……ふぅん」
仕事終わりに城内の見回りをしている時、コックたちが固まっているところに出くわした。
「あ!マナトさん。聞いて下さい」
若い男が一人、声をかけてくる。
「どうした」
「今、ロレンツォ王子がいらして。明日から王子様の朝食はハル様がお作りになるそうです」
「え?」
「だからキッチンを使わせてやれと」
「信じられない」「すごいよな」と皆が興奮気味に口にする。
「普段のお食事だって気分で召し上がったり残されたりなのに。食に興味なんて無いんだと思ってた」
「よっぽどお気に召したんだな。今日のレモンパイ」
話題は昼間パイを作った彼女にうつっている。
「コース料理のデザートだから、さっぱりめの方が良いんじゃないかっておっしゃって。クリームを牛乳じゃなくて水で作ってらしたの。味見させてもらったけど、全然しつこくなくて美味しかった」
「レモンの皮も使ってらしたでしょ?あんなに香りが立つんだって驚いちゃって。ハル様には本当に助けられたわ」
何だか専門的で付いていけないが、彼女が賞賛されている事だけは伝わってきた。
控えめな笑顔が頭に浮かぶ。
「……ふぅん」
