「我々は結婚式の準備で忙しい。さっさと出て行け。お前が丸一日以上眠っていたせいで、もう当日だ」
「あんたは……王子の側近か?」
絶望に腰まで浸りながら聞いた。よく見たらこの男も黒髪だ。
「だったら何だ」
「嘘なんだろ?ロシア警察が俺を追ってるなんて。彼女をおびき寄せる為の……嘘だったんだよな?」
俺の問いには答えず、男は水とパンをもう一本ずつこちらへ放る。
「……時間が惜しい。もう行け」
数日ぶりに外に出ると辺りは薄闇に包まれていた。人通りの無さから見るにきっと明け方なのだろう。
体の痛みと朧気な意識で長く歩けない。
城の壁を伝い何とか足を進め、信じられないくらい時間をかけて正門の外に出た。
すぐ前に林が広がっている。目に付いた木の根本に座り、また水を飲む。
もう一歩も動けなかった。
そのまま気を失うように眠った。
「あんたは……王子の側近か?」
絶望に腰まで浸りながら聞いた。よく見たらこの男も黒髪だ。
「だったら何だ」
「嘘なんだろ?ロシア警察が俺を追ってるなんて。彼女をおびき寄せる為の……嘘だったんだよな?」
俺の問いには答えず、男は水とパンをもう一本ずつこちらへ放る。
「……時間が惜しい。もう行け」
数日ぶりに外に出ると辺りは薄闇に包まれていた。人通りの無さから見るにきっと明け方なのだろう。
体の痛みと朧気な意識で長く歩けない。
城の壁を伝い何とか足を進め、信じられないくらい時間をかけて正門の外に出た。
すぐ前に林が広がっている。目に付いた木の根本に座り、また水を飲む。
もう一歩も動けなかった。
そのまま気を失うように眠った。
