きみが春なら

……俺は、
本当に連れて行くんだろうか。
自分だけで大切にしてきた、あの場所に。明日、彼女を連れていくんだろうか。

赤々と燃える暖炉の炎を見ながら考える。
ダニーはまだ帰らない。今日は戻らないつもりかもしれない。

── 『あなたに助けられてばかりね』。

「……ありえない。情にほだされるなんて」

いつものソファに身を投げ目を閉じる。眠気はすぐにやってきて、夢の世界へずり落ちた。